埼玉県北部に位置する本庄市は工業や農業が盛んな住みやすい街で、移住者への支援金制度も充実しています。
中でも手厚いのが子育て支援です。
妊娠期から乳幼児期までは特に多くの制度があるほか、病気など緊急時の対応方法も定められているため初めての子育てでも安心です。
妊娠期は子育ての第一歩となる大事な時期です。
しかし、まだ実際には産まれていない分、具体的に何をすればいいのかわからない人もいるかもしれません。
妊娠が判明した際は、まず妊娠届を提出します。
妊娠届には妊娠週数や出産予定日、医療機関名を記入しますが、産婦人科などで届出書が発行された際はそのまま提出しても構いません。
妊娠届の提出時に、母子健康手帳や妊婦健康診査助成券を受け取れます。
本庄市の市民課や支所市民福祉課、本庄市保健センターなどに届け出てください。
特に保健センターは子育て支援課と提携し、保健師および助産師による相談窓口「本庄市子育て世代包括支援センター」としても機能しています。
妊娠28週頃に電話連絡をし、出産準備や仕事についてもそのまま相談できる「妊タマコール」は相談および支援業務の代表例です。
誕生後は、14日以内に出生届を市民課や支所市民福祉課に提出してください。
妊娠期から子育てについて専門家に相談できる、心強い支援制度です。
出生届提出時は出生証明書が必要となるほか、各種手続時はマイナンバーも必要となる場合があります。
妊娠期は身体に大きな変化が起こるため、負担となる症状も表れます。
例えば、赤ちゃんを助けるホルモンは同時に母親の腸の動きを悪くするため、吐き気が出てつわりを引き起こします。
つわりによって食事が摂りづらくなるため貧血になりやすいほか、体温の上昇による水分不足から発生する便秘も代表的な症状です。
産後も抵抗力が低下していたり、情緒が不安定になる「マタニティブルーズ」の症状が表れたりします。
子育てにまつわる悩みがある場合は、保健センターの保健師や助産師が相談窓口となっています。
家事などが困難な場合は、1時間750円の安価で利用できる有償家事援助サービスも有効です。
本庄市シルバー人材センターでは、知識や技術を持った60歳以上の人材に作業を依頼できます。
また、出産による費用負担の軽減のため、各種健康保険は1児につき40万円前後の出産育児一時金制度を設定しています。
乳幼児期は、何かとお金がかかる期間です。
赤ちゃん訪問では相談などと同時に、水ぼうそうなど法律で定められた8種の乳幼児予防接種の予診票を渡されます。
予診票を持って行けば、契約医療機関で個別接種が受けられます。
3歳までの乳幼児期に全5回ある乳幼児健診についても健診日の1カ月前に通知が郵送されるため、それぞれ受診してください。
5歳児健診についての情報は本庄市の広報で公開されます。
また、子ども医療費は18歳になった年の年度末までの期間中、子どもの医療費を助成する制度です。
小学校卒業や15歳までの期間設定となっている地域も多い中、登録を行っていれば健康保険適用分の医療費および入院時食事療養標準負担額が18歳まで助成されるため、地域別に見ても手厚い子育て支援制度となっています。
中学校卒業までの子どもには、児童手当が支給されます。
月額10,000円の設定が多いですが、3歳未満と小学校修了前の第3子以降の子どもは月額15,000円の設定です。
児童手当は申請によって得られ、年に3回、4カ月分ずつ支払われます。
支給が始まるのは、申請を受け付けた翌月分からです。
世帯の所得制限が定められていますが、限度額を超えていても児童1人につき月額5,000円が支給されます。
離婚や死亡、障害などによって父母側に事情がある場合は児童扶養手当、子どもに精神または身体の障害がある場合は特別児童扶養手当や障害児福祉手当などの支援も利用できます。
子どもの病気やケガは、大人以上に深刻な事態を引き起こす可能性が高くなっています。
加えて、自分ではうまく症状を伝えられないことも多いため、保護者が的確に対応しなければなりません。
熱や咳など大人にとっては一般的な風邪の症状も、特に乳幼児期は重大な病気のサインである可能性が高いです。
特に咳が長く続き呼吸困難を引き起こしている場合は、肺炎や喘息発作なども考えられます。
熱が37度5分以上ある場合はさらに熱が上がる可能性が高いため、早めにかかりつけ医などの元へ行きましょう。
普段より元気がなかったり、逆に不自然に甘えてきたりなど、普段と違う仕草も病気のサインの1つです。
普段の様子にも目を向け、時間帯ごとに熱を測って平熱を把握しておきましょう。
痙攣は特に気をつけたい症状であるため、3分以上続いている場合は救急車を呼んですぐに病院に行きましょう。
病院に着くまでの間、痙攣している場所や呼吸および意識の状態を観察しておくと診断の助けとなります。
嘔吐や下痢、腹痛の場合は便の状態を確認するほか、嘔吐時は加えて30分程度の間隔でイオン飲料水などを少しずつ与えてください。
また、乳幼児期特有の症状として、元気な子どもが眠っている間に突然死亡する「乳幼児突然死症候群」があります。
多くの病院が診察時間外である休日や夜間は、保健センター内の本庄市休日急患診療所で内科系の診療を行います。
診察日は休日や祝日、年末年始、診察時間は正午~午後1時、午後4時~午後7時を除く午前9時~午後10時です。
平日木曜日も、午後8時~10時の夜間に診察を受け付けています。
外科系は日曜日や祝日の午前9時~正午に、本庄市内の医療機関が交代で診察しています。
当番となる医療機関は、本庄市の広報誌「広報ほんじょう」で確認してください。
中学生までの小児の急な病気の際は、24時間年中無休で受け付けている小児救急電話相談もあります。