マイホームを建てる土地探しをしていると、いろいろな形をした土地があることに気づきます。
きっちりした正方形や長方形の土地だけでなく、どこか一辺だけ短い台形になっていたり、土地が斜めに傾斜していたり。
土地の形が違うとマイホームを建てるときにどんな違いが出てくるのか、気になりますね。
そこでマイホームの土地探しのポイントと、土地の形をうまく利用した家を建てるアイデアをご紹介します!
住宅用語では、正方形や長方形に整った土地のことを「整形地」、それ以外の形や高低差などがある土地のことを「不整形地」と言います。
整形地と不整形地、どちらを選ぶかは土地探しの重要ポイントです。
それぞれにどんな特徴があるのか見てみましょう!
土地探しのポイントになる整形地とは、正方形や長方形にピシッと整っている土地のことです。
マイホームは正方形だったり長方形だったり、四角い箱のような形で建てることが多いため、単純に考えても使いやすい土地だとわかります。
家を建てるときに敷地にデッドスペースが出ないことが、整形地の最大の特徴と言えるでしょう。
整形地のようにきっちり整った四角形ではない土地のことを、「不整形地」といいます。
その形状は実にさまざまです。
正方形、または長方形のバランスが崩れた「台形」や「ひし形」になっていたり、三角形、または逆に角が多い五角形になっていたりすることも。
正方形や長方形に、さらに別の正方形や長方形がくっついて、アルファベットの「L」の形になったようなL字型の土地もあります。
近年よく見るようになったのは、道路から細い路地が奥まで続き、その先に土地がある「旗竿地」でしょうか。
また土地に高低差があり、傾いた傾斜地もあります。
どの不整形地も、整形地と比べると「建てる家を選ぶ」ことが特徴です。
土地探しのときには、土地の形が重要ポイントとなります。
では整形地と不整形地には、それぞれどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
それぞれ詳しく解説します!
まず、土地探しのポイントになる整形地のメリットについて解説します。
整形地のメリットは、マイホームを建てるときに規制が入ることが少なく、思ったとおりの家を建てやすいことです。
マイホームは、自分の土地であれば好き勝手にどんな家を建ててもよいわけではありません。
まわりの家々の住環境や陽当たりなどに配慮したり、またマイホーム自体の安全性などを守るために、さまざまな法律や規制をクリアしたりする必要があります。
整形地がまったく規制を受けないわけではありませんが、不整形地と比べると家の設計の自由度が高いため、規制にひっかからない家を建てやすいのがポイントです。
また整形地は家を建てやすいことから人気が高く、手放すときに高く売れるのもメリット。
こうやって見ると整形地はいいことばかりのようですが、デメリットがないわけではありません。
整形地は家が建てやすく、土地探しをしている人に人気があるため、不整形地とくらべて不動産としての評価が高くなります。
そして不動産としての評価が高くなると、固定資産税や相続税など、土地に付随する税金が高くなるというデメリットが。
また売るとき高く売れるということは、逆に言えば買うときに高いということです。
「よいものは高い」のは、土地もほかの買い物と変わりません。
では土地探しのポイントになる不整形地には、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
まず最大のメリットとして、不整形地は土地の価格が整形地よりも安いことが挙げられます。
土地の価格が安いということは、不動産としての評価額が低いということです。
つまり整形地とは逆に、固定資産税やそのほかの税金も安くなるのがポイント。
また整形地のようにきっちりした形はしていないため、たしかに真四角の家は建てづらいですが、土地にあった設計をすれば個性的な家を建てられることはメリットと言ってよいでしょう。
次に不整形地のデメリットを見てみます。
まず不整形地は、マイホームを建てやすいように変形しようとすると高くつくことが考えられます。
L字になった土地をどうしても四角くしたい!と思ったら、おとなりの土地を買い足すしかありません。
また傾斜のある土地を平らにしたいなら、土地を削ったり逆に土を持ってきて盛り土をしたりする必要があります。
土を盛るとその部分はどうしても弱くなってしまうため、重機などでしっかり固めるためにまたお金がかかるのもマイナスポイント。
土地探しをした結果、安いと思って買ったのに、使いやすい土地にしようとしたらかえって高くなってしまった!ということも。
ですから不整形地を買うときには、メリットとデメリットをよく考えるようにしましょう。
土地探しを進めていくと、不整形地にはデメリットのほうが多くあるように思えます。
しかし賢く土地を利用すれば、メリットに転じて個性的でオシャレな家を建てられることがポイントです。
代表的な不整形地の形と特徴、どんな工夫が考えられるのかをご紹介します!
土地探しをする中で、使いにくさナンバーワンと言えるのが三角形の土地でしょう。
三角形の中に四角形を入れることを想像してみてください。
それぞれの頂点部分に、どうしても無駄な隙間ができてしまいますよね?
三角形の土地に一般的な四角い家を建てるのは、よほど土地が広ければ別ですが、少し無理があります。
せっかくの三角の土地は、その形状に合わせた設計にして、個性的な家づくりをめざしましょう!
たとえば三角形に沿うような台形で家を設計し、角の部分など余った土地にはリビングから続くオープンデッキなどを作って利用するとおしゃれです。
内部の狭くなる部分は、壁面収納などに活用するのがポイント!
形状の変わった家は、なかを秘密基地のような造りにできるので、個性が発揮できますよ。
土地探しをする人の間で、15坪以下の土地の人気が高まっています。
狭い土地に小さなマイホームを建てる、「狭小住宅」を選ぶ人が増えているためです。
それに合わせて、「旗竿地」もよくみかけるようになりました。
「旗竿地」とは、棒の先に旗がついたような形をした土地のこと。
道路から棒の部分の道が延び、その先の奥まった場所に土地があるイメージです。
旗竿地は家を建てる土地自体は四角形になっていることが多いため、家へのアプローチとなる竿の部分にこだわると、個性が発揮できるのがポイント。
竿の部分は駐車スペースとして利用することが多いですが、一部をエントランスとして利用するのもおすすめです。
土地探しをした結果、高低差がある土地にマイホームを建てるなら、土地を削ったり土を盛ったりして無理に平地にするよりも、その高低差を活かした利用を考えるのがポイント。
高低の差がゆるやかなら、フロアに低い階段をつけて「スキップフロア」にするのがおすすめです。
中二階や半地下のお部屋を作ると、家の中が立体的になって、おしゃれで個性的なマイホームになります。
高低差が大きいようなら、低い部分は思い切ってガレージにしてしまい、2階以上を居住スペースにしてはいかがでしょうか。
傾斜地は眺めがよい土地が多いので、リビングの窓を大きく傾斜側に向けてとると、見晴らし抜群のマイホームになりますよ!
土地探しのポイントとなる「整形地」と「不整形地」、それぞれの特徴をみてきました。
不整形地はデメリットもありますが、無理に整えようとしないでその形にあった利用方法を考えると、おしゃれで個性的なマイホームが建てられます。
土地を安く手に入れられる分、設計や家そのものにお金をかけることができるのもポイントです。
ぜひこちらの記事を土地探しの参考にして、土地の個性を活かしたマイホームを建ててくださいね!