不動産の売買では土地や建物に関する図面の提出を求められることがあります。
しかし、こうした図面はいくつかの種類があったり、取得には手数料や手間がかかったりと、なじみのない方にとって提出は簡単なことではないでしょう。
そこで今回は、不動産の売却時に求められる図面や、その取得方法についてご紹介します。
不動産売却時には図面が必要？その理由と種類
図面とは一般的に何かの機能や構造、配置を描いた図のことを指しますが、不動産売却時に必要となる図面は土地や建物の詳細を説明するための図面です。
土地に関する図面としては、隣接する土地との境界を示した「境界画定図」、土地の面積を法律に基づいて確定した「地積測量図」が挙げられます。
建物に関する図面では、建物の位置や形状を示した「建物図面」、建物の各フロアの床面積や形状などを示した「各界平面図」などが一般的です。
買主が正確に不動産の詳細情報を把握し、その後のトラブルを防ぐことを目的に、不動産売却時には図面の提出が求められます。
たとえば土地を売却する場合、境界画定図を提出せず、買主が購入した土地に新しい建物を建てたところ、隣接する土地の所有者と境界線をめぐってトラブルに発展してしまう、といった危険性があります。
こうしたトラブルは売主側に責任が問われることもあるので、買主と隣接する土地の所有者、そして売主全員にとって快適な取引を実施するために図面を提出するケースが一般的です。
不動産売却時に求められることの多い図面の取得方法
土地や建物などの不動産に関して公的に登録されている図面は、法務局に申請することで取得が可能です。
不動産の所在地を管轄する法務局で閲覧・取得できます。
加えて、インターネットから請求し、窓口で受け取る・郵送で受け取る・オンライン上でデータを取得することも可能です。
ただしすべての図面がデータ化されているわけではなく、オンラインで取得できる図面は限られていることがあるため、不安な方は窓口に相談することをおすすめします。
また、オンライン上で取得したデータは、法務局で閲覧することと同等とされており、法的な効力はないので、注意が必要です。
図面の取得にかかる手数料は以下の通りです。
●窓口で申請し、その場で受け取る：450円
●インターネットから申請し、窓口で受け取る：450円
●インターネットから申請し、郵送で受け取る：430円
●オンライン申請し、データを受け取る：365円
まとめ
今回は、不動産の売却時に求められる図面や、その取得方法についてご紹介しました。
あらかじめ必要な図面がないか不動産業者に確認しておく、法務局での手続きについて調べておくなどの事前準備を計画的におこなうことで、スムーズな取引に繋がります。
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